Where's the ball? Two- and three-year-olds
reason about unseen events
(ボールはどこでしょう?2、3歳児における見えない事象についての推論)
by Berthier, N. E., DeBlois, S., Poirier, C, R., Novak, M, A., and Clifton, R.K.
2000, Developmental Psychology, 36, 3, 394-401.
2、2.5、3歳児に、遮蔽物につけられた4つのドアのうち1つのドアを開けて、遮蔽物のうしろを転がったボールを取り出すといった探索課題に参加してもらった。遮蔽物のうしろに取り付けた(部分的に見ることのできる)壁が、(見えない)ボールの動きを止める。よってその壁の位置から正しいドアを選ぶことができる。3歳児のみが容易に正しいドアを選ぶことができた。同じ装置で、ドアを開けて前方からおもちゃをドアの中に入れた場合では、すべての子どもが隠されたおもちゃを取り出すことができた。2、2.5歳児のエラー分析をした結果、彼らはでたらめに探索しているのではなく、さまざまな戦略をとっていることがわかった。今回の結果は、動作をみちびくために表象をもちいる能力は生後数年をかけてゆっくりと発達するというピアジェの考え方を支持するものである。
(冬木)