Predicting the outcomes
of physical events: Two-year-olds fail to reveal knowledge of solidity and support
(物理事象の結果予測:2歳児、固体性と支持についての知識見られず)
by Hood, B., Carey, S., & Prasada, S.
Child Development, 2000, 71, 1540-1554.
2歳児(153人)について、乳児の注視時間実験を応用した4つの探索課題により、固体性についての知識を調べた。実験1で2歳児は、落下する球の軌道を塞ぐ棚を隠した場合には、球の正しい位置を探すことに失敗した。実験2はその結果を拡張するもので、2歳児は遮蔽幕の向こう側に落ちたおもちゃを探す際に、棚を取り除くか挿入するかによる影響を考慮することができなかった。実験3では、固い障壁による水平運動への制約に気づけるかどうかを調べた。3実験の全てにおいて、2歳児は、熟知化事象の時に対象物があるのを観ていた位置を最初に探索した。実験4では本試行を繰り返し、位置について予備試験する熟知化事象を省いたが、ここでも2歳児は、遮蔽幕の向こう側に落ちるのを見たおもちゃの探索を計画するにあたって、障壁の有無を考慮に入れられなかった。上述の全実験において、2歳児が、落下する対象物の軌道に対する固体性と支持の制約を表象しているという証拠は得られなかった。実験1および3では2歳半児(31人)も含まれていたが、彼らはこれらの探索課題に成功した。非常に低月齢の乳児でも、対象物の運動への同様の制約について、注視時間を測度とすれば敏感であることに照らして、2歳児で成績が低いことの意味を考察する。
(石田)