No.176-2(2001/10/04)

 

Scrub jays (Aphelocoma coerulescens) form integrated memories of the multiple features of caching episodes.

(アメリカカケスは貯食エピソードにおける複数の特徴を統合した記憶を形成する)

Clatyton, N. S., Yu, K. S., & Dickinson,A.
Journal of Experimental Psychology: Animal Behavior Processes, 2001, 27, 17-29.
貯食性のアメリカカケスが、さまざまな食物を貯食した時間とその場所を記憶しているのかを、4つの実験で調べた。視空間的に特徴があり、試行ごとに固定された貯食場所に、腐敗しやすい食物と腐敗しにくい食物を、アメリカカケスに貯食・回収させた。アメリカカケスは、回収の時間までに腐ってしまった食物の探索を回避することはすばやく学習した一方で、食物がまだ新鮮である短い保持時間の後では、同じ食物でも探索し続けた。回収の際の探索における時間による行動の制御はまた、貯食場所に対するファミリアリティが貯食時間についての情報を与えないときと、同じ食物が特定の場所に異なる時間に貯食されたときにもみられた。われわれは、アメリカカケスが特定の食物の貯食場所とその貯食時間についての統合された記憶を形成すると主張する。

(冬木)