Causal learning mechanisms in very young children: Two-, three, and four-year-olds infer causal relations from patterns of variation and covariation.
( 初期幼児における因果学習メカニズム:2,3,4歳児による変動−共変動のパターンからの因果関係の推論)
Gopnik, A., Sobel, D. M., Schulz, L. E., & Glymour, C.
Developmental Psychology, 2001, 37 (5), 620-629.3つの実験によって,初期幼児が事象の変動と共変動(variation and covariation)のパターンをもとに正確な因果性推論ができるかについて調べた.被験児にはblicket detectorと名づけられた機械の挙動に関する新奇な因果関係が呈示された.その機械はある対象物によって光り,音楽を流すことができる.はじめのふたつの実験において,被験児は「blicletがその機械を動かす」という教示を受け,それからどの対象物がそのblicketかを同定することが求められた.2,3,4歳児にはふたつの対象物とその機械の挙動における変動と共変動の様々なパターンを呈示された.すべての年齢群において,呈示されたパターンの情報を用いた因果性判断−どの対象物がblicketか−が見られた.3つめの実験においては,3歳児と4歳児が,逆に機械を止めるように求められても,同様の因果性判断ができることが示された.これらの結果は,ベイズの定理を基にした因果性の学習に関するモデルに関連づけられる.
(小杉)