Social contacts and production of 50-kHz short ultrasonic call in adults rats
(成体ラットにおける社会的接触と50kHzの短超音波コールの生成）
Brudzynski, S. M.,& Pniak, A.
Journal of Comparative Psychology, 2002, 116(1), 73-82.この研究の目的は、成体ラットの50kHzコールの生成が、潜在的な社会的接触、もしくは、直接的接触により引き起こされるという証拠を示すためであった。コールは、単一のラット、もしくはペアとなったラットのケージの訪問中に調べられた。頻繁に他個体が訪れるケージをラットに繰り返して提示するか,ラット同士が直接接触すると、50kHzコールの数は有意に増加した。50kHzコールの増加はN-methyl-D-aspartate型受容阻害物質であるMK‐801をintrapreoptic-anterior hypothalamicに注入すると78％まで減少した。すべての状況で発生したコールは似通った音声的概要を示した。50kHzコールは、成体ラット間の直接的社会的接触の予測とその進行中に産出されることと、嗅覚刺激により優先的に伝達されることが明らかにされた。50kHzコールは、中央グルタミン塩酸メカニズムが関与する食性行動状態を表すと考えられる。
（高橋）