Building memories: Remembering and
forgetting of verbal experience as predicted by brain activity.
(記憶の構築:脳活動により予測される言語経験の記憶と忘却)
Wagner, A. D., Schacter, D. L., Rotte, M., Koustaal, W., Maril, A., Dale, A. M., Rosen, B. R., &: Buckner, R. L.
Science, 1998, 281, 1188-1191.
ヒトの記憶についての重要な問題のひとつは、なぜある経験が記憶されたり忘却されたりするのかということにある。単語の処理課題遂行中の脳活動をブロックごとあるいは試行ごとにfMRIによって測定し、記憶または忘却される経験に対する神経活動がどのように異なるのかを検討した。実験の結果から言語経験を記憶する能力は、その経験の間の左側の前頭野および側頭野の活性化の程度から予測されることが示唆された。この知見は左側の前頭および側頭領域が協調して言語的事象の記憶形成に関わっていることの直接的な証拠をなすものである。
(山下)