No.58-1(1999/02/17)

Proactive interference, recency, and associative strength: Comparisons of black-capped chickadees and dark-eyed juncos.
(順向性干渉、新近性、連合強度:アメリカコガラとムジユキヒメドリの比較)

Hampton, R. R., Shettleworth, S. J., & Westwood, R. P. (University of Toronto)
Animal Learning & Behavior, 1998, 26(4), 475-485.

アメリカコガラ(Parus atricapillus)とムジユキヒメドリ(Junco hyemalis)が、位置と色が異なる3個までの刺激の系列の最終項目に対する見本あわせをした。それぞれの系列で標的刺激をつついて報酬を受ける訓練をする局面では、アメリカコガラは標的の前に提示された刺激からの順行性干渉(PI)を受けたが、ムジユキヒメドリではそれが起こらなかった。ムジユキヒメドリに比べて、アメリカコガラは、新奇な刺激ではなく訓練系列の刺激をつつく誤反応が多かった。系列の最後の刺激の提示に伴う報酬を取り去ると、ムジユキヒメドリもPIに苦しんだ。これらの結果は、アメリカコガラとムジユキヒメドリでは、刺激の新近性と刺激の連合強度のそれぞれが正しい見本あわせを制御する度合いが異なっていることを示唆する。

(藤田)