No.63-1(1999/03/24)

Generalization of cross-modal stimulus equivalence classes: Operant processes as components in human category formation.
(等価性クラスを持った異感覚様相刺激で見られる般化:ヒトのカテゴリー形成における構成要素としてのオペラント過程)

Lane, S. D., Clow, J. K., Innis, A., & Critchfield, T. S. (Houston and Auburn University)
Journal of the Experimental Analysis of Behavior, 1998, 70, 267-279.

この実験では、刺激クラス評定法を用いて、異感覚様相刺激を結びつけるopen-endedなカテゴリーの構成を促進するために、刺激等価性と刺激般化が共働するかを調べた。単に聴覚刺激弁別を行わせた予備実験では、被験者(大学生)は、本実験において用いる音間の弁別をすることができた。本実験を開始する前に、10人の被験者は刺激クラスの一致度に基づいて、刺激セットをカテゴリー分けする評定法を学習した。新奇な刺激(形と音色)を用いて条件付き弁別学習訓練を完全に習得したあとで、被験者は異感覚様相にわたる刺激等価性クラスを構成した。つづいて、今回は等価性クラスを形成している異感覚様相の刺激セットを用い、クラス含有性評定を再びおこなった。等価性クラスを形成していた音は、ときどき新奇な音に取り替えられた。新奇な刺激セットにおける刺激クラスの一致性の判断は、多くの場合、等価性クラスに明らかに含まれていた音と新奇な音との間の聴覚的距離の関数となっていた。これらのデータは、等価性クラスの般化に関する先行研究をさらに拡げ、ヒトのカテゴリー形成におけるオペラント過程の役割を支持するものである。

(石川)