No.77-2(1999/06/30)


Deception by young children following noncompliance.
(不承諾に続く幼児の欺き行動)

Polak, A., & Harris, P., L.
Dvelopmental Psychology, 1999, 35, 561-568.

M. Lewis, C. Stanger & M. W. Sullivan (1989) によって考案されたパラダイムを、欺き行動と誤信念理解の研究に適用した。実験1において、3才と5才児は実験者が不在のときにおもちゃに触れてはいけないと指示された。半数以上の子供たちがおもちゃに触れたが、その大多数は触れたことを否定した。コントロール群としておもちゃに触ることを許可された子供たちは、全員がおもちゃに触れ、触ったことを認めた。実験2において、3才と5才児は中身を確認するために箱の中を見てはいけないと指示された。ほとんどの子供たちは見たが、そのほとんどは見たことを否定し、少数は首尾よく中身を知らない振りをした。誤信念理解は知らない振りをすることよりもむしろ、見たことを否定することに関連があった。コントロール群としてみることを許された子供たちは、全員が見たことを認め、彼らのほぼ全員がその中身について彼らが知っていることを明らかにした。この研究は、就学前の子供がこのような軽罪に対してしらない振りをすることは下手だが、騙すことはできることを証明した。

(黒島)