That's the way the ball bounces: infants'
and adults' perception of spatial and temporal contiguity in collisions involving
bouncing balls.
(これがボールのはね方だ:幼児と大人による弾んでいるボールの衝突の時間的、空間的接近の認識)
Oakes, L. M. & Kannass, K. N.
Developmental Science, 1999, 2, 86-101.
7ヶ月齢と10ヶ月齢の幼児、そして大人による弾んでいるボールの衝突の認識について調べるために3つの実験がおこなわれた。先行研究では、10ヶ月齢の幼児は比較的単純な文脈では、生起された衝突(ある物体が滑らかな水平軌道上をもう一方の物体に向かって進み、明らかにその物体を動かすというような事象)において因果性を認識した。しかし、より複雑な文脈になると幼児は事象内の個々の特性の変化に対する反応や事象の弁別ができなくなった。実験1と実験2によって、弾んでいるボールの衝突の場面では7ヶ月齢と10ヶ月齢の幼児は物体の衝突における空間的接近や時間的接近は認識するが、因果性は認識しないということが明らかになった。実験3では、これらの衝突事態での大人による因果性の認識は、物体の衝突における時空間的接近と物体の運動軌道についての一般的な知識の両方に影響された。これらの結果は建設的なものとしての幼児の事象認識を理解することや、いくらかは文脈の複雑性の機能について理解することの一助となるであろう。