Food-neophobia in semi free ranging
rhesus macaques: Effects of food limitation and food source.
(半放し飼いのアカゲザルにおける食物に対する新奇性恐怖:食物の制限と食物源の影響)
Johnson, E.
American Journal of Primatology, 2000, 50, 25-35.
本研究では、半放し飼い状態のアカゲザルの、食物に対する新奇性恐怖の特徴を述べる。実験1ではサルは、通常に餌付けが行われている期間と、餌付けが中止されている期間とに、未知の食物と既知の食物とを与えられた。サルは、この未知、既知の餌を弁別し、餌付けが中止されている期間でも、新奇性恐怖を示し続けた。実験2では、餌は、被験体に投げ与えられるか、または、近くに観察する者がいないときに被験体が発見するように、生息地に置かれた。アカゲザルは、生息地で自分が見つけたときよりも、手渡されたときの方が、未知の餌をよく食べた。この研究から、アカゲザルでは食物に対する新奇性恐怖が根強いこと、また、新奇性恐怖の現れ方には餌付けられた歴史が影響しているであろうことが、わかった。