No.140-1(2000/11/30)


Development of object permanence in food-string magpies (Pica pica).
(食糧貯蔵するカササギにおける物体の永続性の発達)

Pollok, B., Prior, H., & Gunturkun, O.
Journal of Comparative Psychology, 2000, 114, 148-157.

食糧貯蔵する種であるカササギ(Pica pica)を対象に、物体の永続性の発達を調べた。筆者らは、食糧貯蔵の発達は、物体の永続性の発達と関連があり、物体の永続性の特定の段階は、カササギが巣立つ前に獲得されるという仮説のもと、実験を行った。予想として、巣立ち以前にピアジェの発達段階の4と5は獲得され、カササギが、餌を回収し始める時期までには、完全に隠された物体を表象する能力(4段階)は出現するとした。オオム目の鳥やヒトと反対に、しかしイヌやネコのように、"A-not-B error"は見られなかった。6個対中5個体のカササギが、置換テストに成功できたにもかかわらず、6段階の能力についてはあいまいであった。

(黒島)