Asymmetry in 3-D perceptual organization: Ground-like surface superior to ceiling-like
surface.
(3次元空間の知覚的体制化における非対称性:地面のような表面は、天井のような表面よりも優先される)
McCarley, J. S. & He, Z. J.
Perception & Psychophysics, 2000, 62, 540-549.
Attneave (1954)とBarlow (1961)は、視覚システムは、外界の時空間的に情報量多いパターンを優先することによって表象の効率を高めているのだろうと提案した。本実験では、この原則が3次元的知覚的体制化に適応できるかを、ヒトは、地面の上にあったりそれに平行な表面の上に配置された物体とより頻繁に関わる(Gibson,1950)という生態学的な制約を利用して、検証した。被験者は、奥行きをつけて、3次元上に配置された妨害刺激の中に埋め込まれた複数の刺激を知覚的に分離し、探索することが要求された。刺激布置は、地面のような表面に置かれたような、全体として上に行くほど後退しているように体制化されたものと、天井のような表面に吊られたような、下に行くほど後退しているように体制化されたものがあり、両者は、布置における視差勾配の方向だけが違っていた。主な発見は、地面のような布置のときに成績が高かったことであり、空間的、立体視的に配置された刺激は、物理学的に固有な規則性を持っていないときでさえ、生態学的に典型的なパターンを表象するように体制化されやすいことが示唆された。