Interference from irrelevant
features on visual discrimination by macaques (Macaca fuscata):
a behavioral analogue of the human Stroop effect.
(マカクザルの視覚弁別に及ぼす無関連特徴からの妨害効果−ヒトのストループ効果
に似た行動)
by Lauwereyns, J1., Koizumi, M1. , Sakagami, M1., Hikosaka, O1., Kobayash, S2., & Tsutsui, K3.
(1Juntendo University) (2University of Tokyo) (3Nihon University)
Journal of Experimental Psychology: Animal Behavior Processes, 2000, 26(3), 352-357.
自動的な過程で生じるコンフリクト場面における選択的注意の作用を調べるため、4 頭のニホンザル(Macaca fuscata)を、手を用いたgo/no-go課題で集中的に訓練し た。サルはある視覚刺激の色、形、運動方向、あるいは位置を弁別しなければならなかった。各試行では、(goまたはno-goの手がかりとなる)関連特徴の行動的意味が同じ刺激の無関連特徴と一致する場合と一致しない場合があった。無関連特徴が要求された反応と一致しない場合には、反応時間が長くなり、誤反応率は高くなった。この 効果は、サルが色、形、あるいは運動方向に注意を向けているときにだけ見られ、刺 激の位置に注意を向けているときには見られなかった。効果は累積的で、不一致特徴 が1個の場合には2個の場合よりも妨害効果は小さかった。このパラダイムにより、 ヒトのストループ効果に似た行動が示されたとわれわれは考える。
(藤田)