No.151-2(2001/3/8)

Solving a cooperation task without taking into account the partner's behavior: The case of capuchin monkeys(Cebus apella)
(パートナーの行動を考慮せずに共同課題を解決すること:フサオマキザル(Cebus apella)の場合)

by Visalberghi, E., Quarantotti, B., P., & Tranchida, F.
Journal of Comparative Psychology, 2000, 114, 3, 297-301

4ペアのフサオマキザル(Cebus apella)が 両者が餌を得るために、ペアの両方が同時にハンドルを引くことを要求される課題においてテストされた。実験は、パートナーの行動や空間的な位置を考慮してサルが引く行動を行っているのか、つまりサルは協力が何を意味しているかを理解しているかどうかを明らかにする目的のために、R. Chalmeau,E. Visalberghi, and A. Gallo (1997)を改良して行った。すべてのペアが課題に成功したにもかかわらず、引くことはパートナーの行動には影響されず、パートナーの空間的な位置によってのみ影響を受けた。加えて、より訓練を積んだフサオマキザルは、初めて実験に参加した個体よりもよい成績にはならなかった。フサオマキザルはパートナーの役割を理解することなしに課題に成功したという発見は、彼らの協力行動は、野生のフサオマキの狩猟行動の記述に対して議論されているような認知的な根拠はないことが示唆された。

(黒島)