Masking unveils pre-amodal completion representation in visual search.
(マスキングによって示される視覚探索中のアモーダル補間前表象)
Rauschenberger, R., & Yantis, S.
Nature, 2001, 410, 369-372
1つの物体が他の物体に部分的に隠蔽されているとき、隠蔽された部分は知覚的に 「充填」され、隠蔽された物体が隠蔽物の背後に連続しているように見える。これは アモーダル補間として知られる過程である。部分的に隠蔽された物体の補間には、お よそ200msが必要であり、補間前の情報(つまりアモーダル補間が生じる以前の情報) がこの時間だけ視覚系に存在していることになる。しかしながら、仮にこの情報を利 用すれば利益が得られる場合でも、観察者はこの情報を利用することはできないと言 われてきた。例えば、物理的には同一の標的を視覚探索するとき、標的が部分的に隠 蔽されている場合には、隠蔽されていない場合よりも時間がかかる。今回我々は、視 覚探索が補間前の表象にアクセス可能であることを示す。しかし、それが可能なの は、隠蔽された領域の大きさによって変化する限られた時間の間だけである。
(藤田)