Perceptual categorization of cat and dog silhouettes by 3- to 4-month old infants.
(3ヶ月児と4ヶ月児によるネコとイヌのシルエットの知覚的カテゴリ化)
Quinn, P. C., Eimas,P. D., & Tarr,M. J.
Journal of Experimental Child Psychology, 2001, 79(1), 78-94.
大人であればシルエット情報を用いて基礎レベルのカテゴリ表象を形成できることを受け,3ヶ月児と4ヶ月児がシルエットからの知覚情報(例えば全体の形と輪郭)をもとにネコとイヌのカテゴリ表象を形成できるかについて,慣化−新奇物選好法を用いた4つの実験によって調べた.実験1と2の結果,乳児はネコとイヌのシルエットを弁別し,カテゴリ表象を形成したことが分かった.さらに実験3と4の結果,彼らはこの2種をカテゴリ的に区別するのに,身体ではなく,頭部のシルエット情報を用いることが分かった.これらの結果は,発達初期の乳児がネコとイヌを区別し,それぞれのカテゴリ表象を形成するためには,主に頭部の形や輪郭の情報が有効であることを示唆する.今回のデータは乳児が個々の動物種のカテゴリ表象を形成するために用いられうる知覚情報の性質に関する情報を提供するものであり,領域一般・領域固有の情報処理の側面から議論した.
(小杉)