Developmental change in form categorization in early infancy.
(乳幼児期初期における図形カテゴリ化の発達的変化)
Quinn, P. C., Slater, A. M., Brown, E., & Hayes. R. A.
British Journal of Developmental Psychology, 2001, 19, 207-218.新生児と3〜4ヶ月の乳幼児が持つ図形カテゴリ化の能力について調べるために、既知−新奇選好手続きを用いた3つの実験が行われた。初めの2つの実験で、新生児は異なる図形カテゴリ(実験 1)、また、同じ図形カテゴリ内(実験 2)から選ばれた個々の対象物を弁別した。実験3において、新生児ではそのような結果は見られなかったが、3〜4ヶ月児が円・十字・四角・三角の個々のカテゴリ的な表象を形成しているということが明らかになった。だが新生児の成績は、開図形と閉図形(十字vs円・四角・三角)という広範なカテゴリ的表象の形成と一致するものであった。この結果については、年少の乳幼児によって形成される知覚的カテゴリ表象においての、broadからnarrow(globalからbasic)への分化に基づいた発達的変化の可能性という側面から論じられている。
(村井)