No.173-2(2001/9/13)

Detection of directed gaze in rhesus monkeys (Macaca mulatta).

(アカゲザルにおける自分に向けられた視線の検出)

Sato, N., & Nakamura, K.
Journal of Comparative Psychology, 2001, 115(2), 115-121.

著者は、他個体の注意の方向を検出するサルの能力を調べるために、ヒトの正面顔写真を提示して、その刺激に対してアカゲザル(Macaca mulatta)がどのようにスキャンするのかを調べた。今回の実験の結果で、サルが顔写真の目を、目以外の部分よりも有意に見るということだけでなく、写真にうつっているヒトの視線が被験体に向けられているときの方が、そうでない場合よりも、長くかつ頻繁に目を見るということが分かった。これらの結果は、アカゲザルは自分に向けられたヒトの視線を感知することができるということを示しており、注意を自分達に向けているヒトに対して、彼らがより注意を払うということを示唆している。

(足立)