Re-examination of the role of within-compound associations in the retrospective revaluation of causal judgements.
(因果判断課題を用いた回顧的再価値化(retrospective revaluation)における複合刺激内(within-compound)連合の役割の再検討)
Aitken, M. R. F., Larkin, M. J. W., & Dickinson, A.
The Quarterly Journal of Experimental Psychology, 54B(1), 27-51.ブロッキングと回顧的再価値化の現象が、食物手がかりがアレルギー反応の潜在的な原因と結果として作用すると設定された課題を用いて調べられた。ブロッキング条件の下では、第1段階ではトリートメント手掛かりが結果と対提示される、もしくは、対提示されず、第2段階ではトリートメント手掛かりとターゲット手掛かりが継次的に複合され、結果と対提示された。回顧的再価値化条件では、この複合訓練とトリートメント訓練の順番が逆にされた。複合試行でトリートメント手掛かりとターゲット手掛かりの刺激間間隔中になにもない時(実験1,3)、複合試行でトリートメント手掛かりと対に提示されて訓練されたターゲット手掛かりが、されなかったものよりも因果判断で低く評価されたため、ブロッキングと回顧的再価値化が示された。対照的に、刺激間間隔中に提示された数字に対して暗算を遂行すると、ブロッキングの効果は消え、回顧的再価値化の効果も信頼できるものではなくなった(実験2,3)。こうした結果は、回顧的再価値化は複合刺激内連合に基づくとする立場をさらに支持する。
(高橋)