No.201-2(2002/4/26)

Social and object support for early symbolic play.

(初期象徴遊びに対する社会的支援と物的支援)

Striano, T., Tomasello, M., & Rochat, P.
Developmental Science, 2001, 4(4), 442-455.

本研究では、大人による象徴行動や言語的指示が少ない状況において、2〜3歳児が物体を象徴的に使用する頻度と、物体の性質が象徴遊びに及ぼす影響について検討した。その結果、子どものクリエイティブな象徴行動の産出は2歳から3歳までの間に劇的に増加することが示された。また、大人の象徴行動モデルと言語的指示は同程度に象徴行動の産出に影響を及ぼす傾向があった。あらゆる年齢群の子どもは、象徴として使用される物体の性質にかなり影響された。年少児はレプリカのみを象徴として使用した。実験2では、物体を使用したさまざまな行動における子どもの大人に対する注視を調べた。その結果、こどもが道具行動をとった場合よりも、象徴行動をとった直後に大人を注視することが多かった。いかにして子どもは物体を象徴として使用できるようになるのか、なぜそうなるのかという観点から、象徴遊びに不可欠な社会的性質について論じる。

(浅水)