The development of ordinal numerical knowledge in infancy.
(乳児の数的順序知識の発達)
Brannon, E. M.
Cognition, 2002, 83, 223-240.どのように数的知識が発達するかは、認知科学の重要な疑問である。数がより多い、より少ないという関係を示す順序性は大人の数の概念において根本的な構成要素の一つである。今回の2つの実験において、11ヶ月児は数量が減少する系列と増加する系列を弁別できたが、9ヶ月児はできなかった。これらの結果は、11ヶ月齢までに、乳児は数量がより多い、より少ないという関係を認識する能力を持つが、この能力は9ヶ月齢から11ヶ月齢の間で発達することを示唆する。さらなる実験で、9ヶ月児は数ではなく大きさの変化する四角形の系列の順序性の弁別に成功した。この結果は、非数量的な順序性の判断能力は数の順序性判断能力以前に発達する可能性を示唆している。これらのデータは、どのように乳児が数を表象するのか、9ヶ月と11ヶ月の間で数的な順序性判断を支えるために何が起こるのかという疑問をもたらす。
(高橋)