No.205-1(2002/5/23)

Is face processing species-specific during the first year of life?

(生後1年間の顔処理は種特異的か?)

Pascalis, O., de Haan, M., & Nelson, C. A.
Science, 2002, 296, 1321-1323.

生後6ヶ月から10ヶ月の間、乳児の母国語話者の会話音の弁別能力は改善する一方、他言語の会話onの弁別能力は低下する。このような知覚的狭化(perceptual narrowing)が言語に特有なものなのか、あるいは顔処理にも適用されるのかを決定することを目的として研究をおこなった。6ヶ月児、9ヶ月児、及び成人による人の顔とサルの顔の弁別をテストした。最年少のグループだけが両種の個体弁別を示し、9ヶ月児と成人は自種の弁別だけを示した。これらの結果は、知覚的狭化が初期認知に関わる神経回路のより一般的な変化を示すものかも知れないことを示唆している。

(藤田)