Are average and symmetric faces attractive to infants? Discrimination and looking preferences.
(平均的および対称的な顔は幼児にとって魅力的か −弁別と選好注視−)
Rhodes G., Gaddes, K., Jeffery, L., Dziurawiec, S., & Clark, A.
Perception, 2002, 31, 315-321.幼児は、オトナが魅力的だと思う顔を好んで注視する。このことは、顔選好に生物学的基盤があることを示唆している。しかし、幼児における選好についての基盤は知られていない。オトナは、平均的な顔・対照的な顔を好む。我々は、5 から 8 ヶ月時の幼児が異なる平均と対称のレベルを持つ顔を弁別するか、これらの属性の高い方を選好するか調べた。各幼児は、24組の女性の顔を見た。各組は同じ顔の平均のレベル(12組)もしくは対称性のレベル(12組)で異なるバージョンから構成されていた。母親からのデータによって、オトナは、より平均的な顔より対称的な顔を選好することが確認された。幼児は、平均性および対称性の違いに関して感受性が高かったが、より平均的な顔、より対称的な顔への選好は見られなかった。逆に、もっとも長い注視時間に関しては、有意に低平均顔の方が長く、もっとも長い注視時間および最初の注視時間に関して、低対称顔の方が長い傾向があった。平均注視時間も、低平均・低対称顔への方が長かったが、差は有意でなかった。幼児の注視行動は、美的選好よりも新規選好を反映しているのかもしれないことを示唆する。
(牛谷)