No.215-2(2002/08/08)

Young children's ability to use aerial photographs as maps.

(幼児における航空写真を地図として利用する能力)

Plester, B., Richards, J., Blades, B., & Spencer, C.
Journal of Environmental Psychology, 2002, 22, 29-47.

一連の3実験では、様々な種類の場所に隠された物の探索を含む同定・位置選定課題における4・5歳児の航空写真を使用する能力を調査した。最初の2実験では、異なる表象を比較した。実験1において、子どもは斜角あるいは垂直に撮影された航空写真を用いる課題を遂行した。斜角撮影の写真を用いた場合のほうが全体成績は高かった。5歳児は4歳児よりも多く成功した。実験2において、様々な隠し場所の困難度を比較した。ある隠し場所は「弁別的」で(唯一の場所)、ある場所は「非弁別的」(たとえば何本かの類似した木の中の一本、同じ境界線上の異なる場所など)であった。前者のほうが位置を探し当てるのが簡単であった。写真の種類と隠し場所の種類との関係について論じる。実験3において、子どもは航空写真と、それをもとに描かれた地図を使用した。地図を使用する前に写真を使用すると、写真使用の成績が向上したが、逆の効果は見られなかった。全体的に本実験の子どもたちは、航空写真を理解し、使用するのに十分な能力を示した。

(浅水)