No.216-2(2002/08/22)

Premise-pair training for valid tests of serial list organization in macaques.

(マカクザルの系列リスト構築に有効なテストのための前提対(premise-pair)の訓練)

Treichler, F. R., & Tilburg, D. V.
Animal Cognition ,2002, 5, 97-105.

本研究は数種の異なる訓練手続きを(1)獲得の効率と(2)系列的に順序づけられ得るリストの構築的特徴に基づいて評価した。5匹のマカクザルは、ボード型装置を用いて、セッション内の条件性のレベルの異なる数種の5項目系列課題を2選択物体弁別により訓練された。獲得の容易さは構成ペアの下位セットにより異なったが、リストを決定する4種の前提対を併行的複合にはすべての課題において同量の訓練を要した。すべての訓練手続きで類似した保持テストの成績を示し、リストは内的に順序づけられた系列の表象として保持されるという意見と一致する構築的特徴(エラーと潜時を測度として)を示した。テスト結果は系列的構築の適切なテストができるように全ての併行的な条件性関係を同時に提示する必要性を強調した。しかし,もしそのような訓練を行えば、たとえリスト項目の可能な組み合わせのうち未知な物であっても、サルは系列的記憶を統合して示した。概括すると、彼らの成績は比較認知における推論的特性の有効な査定に必要な手続きのさらなる定義を与えた。

(高橋)