Hue memory and discrimination in
young children.
(幼児における色相の記憶と弁別)
Petzold, A., & Sharpe, L. T.
Vision Research, 1998, 38, 3759-3772.
チャールズ・ダーウィン(1877)によって初めて記述されたように、幼い子どもは色名を答えたり、色を選ぶことにしばしば困難を覚える。このような困難が生じる原因を探るために、就学前児童(平均年齢=4.1)について色相の弁別と記憶についてテストを行い、その結果を前青年期(平均年齢=9.6)および青年期(平均年齢=25.8)の被験者と比較した。テストは言語符号化の影響を最小限にするように計画された。色相弁別については就学前児童は年長の2つのグループと同じ程度によいことが見出された。しかしながら、色相記憶においては有意に成績が悪かった。他のグループの3倍ものエラーは、色相カテゴリーの発達と言語と知覚のプロセスの統合に関係しているものと考えられる。しかし、このようなエラーから、幼児における色の命名が非常に困難であることは説明できない。
(山下)