No.52-2(1998/12/16)

Markov choice processes in simultaneous matching-to-sample at different levels of discriminability.
(同時見本合わせにおけるマルコフ型弁別過程)

Wright, A. A.
Animal Learning & Behavior, 1990, 18, 277-286.

同時見本合わせ課題を用いてハトにおける判断と選択の過程を検討した。奥まったところにある刺激を見るためにハトはキーの前を移動する必要があった。ハトは見本刺激に一致する比較刺激を選ぶ前に何度も刺激の間を往復した。このような見る反応と選択反応を、弁別される刺激の弁別可能性(discriminability)を5段階(ほぼ完全な弁別(92%)から、ほとんどチャンスレベル(56%)まで)に変化させて記録し、検討した。刺激のすべての難易度のレベルにおいて判断過程はマルコフ性を持つことが示された。マルコフ過程に基づく判断の方略と、他の考えうる方略との比較を行った。

(山下)