How mixed-species foraging flocks
develop in response to benefits from observational learning.
(観察学習から得られる利益への反応として、種の混じった採食集団はどのように発達していくのか)
Sasvari, L., & Hegyi, Z.
Animal Behaviour, 1998, 55, 1461-1469.
観察者(シジュウカラまたはハシブトガラ)が、同種個体あるいは他種個体の近くで、5種類のうちの1つの経験をする実験状況を作成した。@同種、他種どちらの提示者も餌を食べていない A同種の提示者だけが食べている B他種の提示者だけが食べている Cどちらの提示者も餌を食べており、観察者は同種提示者の近くで強化(食物)を受ける Dどちらの提示者も餌を食べており、観察者は他種の提示者の近くで強化(食物)を受ける、の5条件である。この操作の後で、観察者が、同種のいるケージか他種のいるケージか、どちらに接近するかを記録した。同種の個体へ接近する基本的な選好があったが、これは学習によって克服でき、他種の個体へ接近することもあった。採餌に成功した個体と失敗した個体(提示者)を区別する機会があり、成功した個体が他種の個体であるときには、観察者が優位種であれば、採餌に成功した劣位の他種に接近した。観察者が劣位種であったときには、優位種の近くで強化を受けたときだけ、優位種に接近した。観察者は、気温が0度以下の時には他種個体に接近し、0度以上のときには同種に接近した。
(粟津)