Automatic semantic similarity priming.
(自動的意味類似プライミング)
McRae, K., & Boisvert, S.
Journal of Experimental Psychology: Learning, Memory, and Cognition, 1998, 24, 558-572.
意味が類似する単語で、連想関係にないものは、互いに自動的にプライムされないかもしれない(J.R. Shelton & R.C. Martin, 1992)。このことは、分散モデルの中心的予測に矛盾しているので、活性化拡散と複合手がかり説の改訂を必要とし、自動的プライミングは単語の意味に接続していないと主張してきた。アイテム間の低い類似性が、以前効果が見られなかったことの主要な原因だろうと仮定された。実験1では語彙および意味決定課題を用いて、単一および対提示により、アイテム間に高い類似性をもつものに、プライミング効果が得られた。実験2では、Shelton & Martinの実験を追試して、実験1の結果は方法論的な要因によるものではないことを示した。実験3では、高い類似性をもつアイテムを用い、長短両方のSOAでプライミングを示したが、より低い類似性をもつアイテムでは、長いSOAでのみプライミングを示した。よって、意味類似性は意味関連性の重要な一側面であり、自動的プライミングは確かに単語の意味に触れている。
(徳久)