View-specific effects of depth rotation
and foreshortening on the initial recognition and priming of familiar objects.
(見慣れた事物の最初の認知とプライミングにおける奥行き方向の回転と奥行きが短くなる描き方の視点特異的効果について)
Lawson, R., (University of Liverpool) & Humphreys, G. W. (University of Birmingham)
Perception and Psychophysics, 1998, 60(6), 1052-1066.
一連の3つの実験で、われわれはまずはじめに、線画を一回目にネーミングするのにかかる時間と誤反応率を用いて、奥行きに対する視点の影響を調べた。そして次に二回目のネーミングの際のプライミングへの影響を調べた。一回目の提示時では、奥行きにより短く感じる視点(foreshortened views)の方が、典型的な視点よりもネーミングに時間がかかった。さらに、プライムとターゲットの類似性が増すとプライミングも上昇した。実際、短縮された線画(foreshortened view of an object)をネーミングした後、それと同じ視点で描かれた線画が提示されると、典型的な線画をネーミングするときと同じ時間かそれよりも短い時間で、被験者はネーミングした。これらの結果は、物体認知とそれに関するプライミングは視点非依存だと提唱する説に対抗する証拠を提出する。かわりにこれらの結果は、物体認知は視点特異性をもち、物体特異性をもつ貯蔵された表象により媒介されていることを示唆する説を指示している。
(徳久)