What footdrumming signals in kangaroo rats(Dipodomys heermanni)
(フットドラミングはカンガルーラットにおいて何を伝えるのか)
Shier, D. M. & Yoerg, S. I.
Journal of Comparative Psycology, 1999, 113, 66-73.
社会的相互作用中のフットドラミングがカンガルーラットで調べられた。雌雄混合群の出会い場面で、フットドラミングによって生じ、それに伴う行動がオトナを用いて調査された。メスは穴の中でより多くの時間を過ごし、またフットドラミングを行った。オスは砂掘りとメスの穴に近づく頻度が多く、これらの行為の後には確かにメスのフットドラミングが生じていた。フットドラミングはオスの退却と関連していた。著者らはそれからこの影響が性差によるのか、それとも社会的な状況の差によるのかを、ペアを3者(オトナオス、オトナメス、ワカモノオス)の中で作り、テストした。ワカモノオスは全てのオトナに対してフットドラミングしたが、メスはオトナオスに対してのみフットドラミングした。この関連は移行的なものだった。社会的接触と最初に近づく傾向をみると、フットドラミングの発生はとりわけ穴の中から交渉したくない意志を伝えているということがわかる。
(徳久)