No.83-1(1999/08/26)


Domestic dogs (Canis familiaris) use human and conspecific social cues to locate hidden food.
(人に飼われているイヌがヒト及び同種個体が示す社会的手がかりを用いて隠された食べ物を探しあてる)

Hare,B.,&Tomasello,M.
Journal of Comparative Psychology , 1999, 113, 173-177.

人に飼われている様々な種、年齢のイヌが、隠された食べ物の位置を示す2つの社会的手がかりを与えられた。それらの情報を伝えたのはヒトおよび同種(イヌ)個体で、手がかりは計4種類あった。位置強調手がかりでは情報提供者は食べ物が隠されている場所に近づき、その横に立った。視線・指差し手がかりでは情報提供者は2つの隠し場所の中間点に立ち、体と視線を食べ物の隠されている方向に向けた(ヒトは指差しもした)。10匹のうちの8匹(その中には6ヶ月のワカモノも含まれていた)は、2つ以上の手がかりについてチャンス以上の成績であった。イヌが食べ物の位置を知るために社会的手がかりを用いるようになった系統発生・個体発生プロセスという観点から結果を論じる。

(桑畑)