Dorsal cortex lesions impair habituation
in turtles (Chrysemyspicta).
（カメChrysemyspictaの背側皮質損傷は馴化を妨げる）
Moran, A., Wojcik, L., Cangiane, L., Powers, A.S.
Brain, Behavior and Evolution, 1998, 51, 40-47.
Painted turtle(Chrysemyspicta)の馴化を調べる，2つの実験を行った。第1実験では，カメの背側皮質損傷もしくは模擬損傷を行った後，ある拘束状態下でカメを訓練した。模擬損傷を行ったカメは，その拘束状態に耐えることを学習したが，背側皮質損傷を行ったカメは，それにもがき続けた。つまり背側皮質損傷は，拘束状態に対する馴化を妨げたのである。第2実験では，大きく現れる刺激(looming stimuus)に対する馴化を調べるため，手術前，全てのカメを拘束状態に馴化させた。術後も拘束状態に馴化し続けた。大きく現れる刺激とは，カメの前方に置かれたスクリーン上で，急に大きくなる円形の影のことである。それを1日5回，15日間呈示した。背側皮質損傷は，日-間馴化もしくは長期馴化を妨げた。
(眞竹）