No.90-1(1999/10/21)

Operant conditioning of the visual smooth pursuit in young infants.
(乳児におけるスムーズな追視のオペラント条件づけ)

Darcheville, J-C., Madelain, L., Buquet, C., Charlier, J., & Miossec, Y.
Behavioural Processes, 1999, 46, 2, 131-139.

スムーズな追視は誕生時点で完全に機能してはいない複雑な行動とされている。一般にこの現象は視覚−運動システムの未熟さによって説明されている。しかしもしも視覚的運動がオペラント行動なら、事前に環境中の随伴性に接することがないからという別の説明が可能かも知れない。乳児の最初のグループは、彼らの視覚的運動が聴覚刺激を引き起こせる状況におかれた。こうした状況では、乳児は追視能力を向上させることが出来た。二番目のグループでは音楽はランダムに提示された。三番目のグループでは音楽は提示されなかった。後者二つのグループでは低速運動の比率に増加は観察されなかった。われわれの主要な結論は、追視はオペラント行動の性質を持ち、誕生時から強化されるかもしれない、というものである。これらの結果を視覚−運動制御における行動上の違いおよび制御の成熟仮説の枠組みの中で議論する。

(佐藤)