No.91-1(1999/10/28)

Male attractiveness and differential testosterone investment in zebra finch eggs.
(キンカチョウにおけるオスの魅力と卵への雄性ホルモンの選択的投資)

Gil, D., Graves, J., Hazon, N., & Wells, A.
Science, 1999, 286, 126-128.

性淘汰に関する「よい遺伝子」仮説は,メスに好まれるオスの子は父親のすぐれた遺伝的性質によってより高い生育力を持つことを予測する.鳥類に関する研究で,この予測と一致する結果を報告しているものはいくつかあるが,母親からの影響は重大な混同要因である.母親からの影響をコントロールしようとした研究も産卵の後の投資について検討しているだけである.しかしながら,メス鳥が卵に入れるテストステロンの量は一定ではなく,このことはヒナの発達に影響を及ぼす.この研究はメス鳥がより魅力的なオスと交尾したときにより多くのテストステロンと5-αジヒドロテストステロンを卵に入れることを示す.

(山下)